カルヂ・ゴービのグラタン


太いフキか長いセロリ…のような大きな野菜カルヂ・ゴービ。 


この国ではフランス語名で売られていますが、原産地はイタリアのピエモンテ州。

 イタリアでは、カルド・ゴッポあるいはカルドンとも呼ばれる、アーティチョーク同様アザミ科植物の茎です。


 地元採れたての新鮮な物は、ピエモンテの郷土料理「バーニャ・カウダ」でいただくのが現地流、と聞きました。


 これこそ本当に期間限定、冬の3ヶ月程度しか出回らない季節もの。 

 

出会えたら買うべし! 


日本のフキどころではないアクの強さゆえ、ゴム手袋をして筋取りをし、切った傍から急いでレモン水につけていきます。

 茹でるのもレモン水で、しかも1時間近く。


 この下処理が終わると、ゴツイ野生児のようなカルヂ・ゴービは、エレガント且つ強かな野菜のクイーンに生まれ変わります。


 個性が強いので、調理方法もパワフル系で。  

ブルーチーズをたっぷり混ぜ込み、サン・セバスチャンで買った香り高き燻製パプリカパウダーを振りかけて、オーブンでこんがり。

 仕上げに、ブラックペッパーを粗目に挽いて。  


それぞれの風味が個性的に主張するのを、爽やかなレモンが纏めてくれる感じ。


 大人にだけ価値がわかる、上級編のグラタンです。

料理サロン Ku-La Kamakura

長谷観音さんにほど近い、不定期開催の料理教室 ロンドンに5年、ルクセンブルクに3年と、かれこれ8年間のヨーロッパ暮らし。現地で得た食材やワイン、料理に関する知識と体験を交え、心を豊かにする美味しい情報をシェアしたいと思います。

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