ピエモンテの"山のご馳走"
半生の仔牛薄切り肉にツナのソースをかけたヴィッテロトンナートは、イタリアンの定番アンティパスト。
これもまた、ピエモンテ州の郷土料理ですから、本場でお味見しておかなくては!勉強、勉強…
そして、これまで他所で食べたそれとは、比べものにならない柔らかさ・しっとり感・そしてあっさり感に驚きです。
思わずサーヴァーさんを捕まえて尋ねると、38℃で調理するのだと言います。
肉料理を美味しくする「低音調理」も、せいぜい54 ℃が常識的と認識していたので意外な返答。何度も聞き返してしまいました。
38℃といえば、ほとんど(牛さんの)体温ですものね?
ということは、夕べいただいたカルネ・クルード同様、生食できるピエモンテ牛を使っているのでしょう。
続いて、ようやく出会えたカルナローリ米の料理。
カルド(フキを太くしたような野菜で、アーティチョークの茎に似ています)とトッピナンブール(日本の菊芋と同品種の根菜)のリゾットに、ドライアンチョビのパウダーがかかっているもの。
ギリギリの線を狙ったアルデンテのお米と、トッピナンブールのコリッとした食感、心憎い絶品。
セコンドは、鳩のロースト。鳩は鉄臭が強いですから、丸ごとローストした玉葱の甘味がよく合います。
ピエモンテの郷土料理は、山のご馳走がメイン。
そこに、塩漬け又は乾燥させたアンチョビや、トンノのオイル漬けなど、加工した魚介の保存食を加えて発達してきたのです。
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