酒粕で煮る、豚の角煮

再三申しますように、こちらのお肉は脂身が少なく筋肉質。

角煮やローストポークにする際には、塩豚にしてから取り掛かるという、ひと手間を加えるのが私の習慣です。

ですが今回は、急に思い付いて作り始めた豚の角煮…、ひと手間かける余裕がなく、省略です。

しばらく家を空ける予定がありまして、このところ暇さえあれば、留守中の家族の為の作り置き惣菜を料理しているもので。

豚バラ塊肉は、骨と皮付きで売っているので、それらを取り除いて下茹でします。粒胡椒とニンニク、生姜、 ネギを入れた湯で、コトコト3時間以上…アクを引きながら。

食べやすく切って鍋に戻し、味醂と醤油、酒粕で再び煮ること3時間ほど。
酒粕には、風味付けだけでなく、肉をしっとり柔らかくする効果を期待しています。

時間はかかりますが、鍋の様子に注意しながら他の作業ができるので、キッチンに籠って多種類の調理をする際には、都合の良い1品。

母はよく、大根と豚バラ肉を酒粕で煮ていましたっけ。晩酌を欠かさない父が大好きだった、母の十八番でもありました。

その味と食卓の情景を思い出しながら、ゆっくりコトコト煮物をするのは、忙しい中にもホッと心温まる時間です。

料理サロン Ku-La Kamakura

長谷観音さんにほど近い、不定期開催の料理教室 ロンドンに5年、ルクセンブルクに3年と、かれこれ8年間のヨーロッパ暮らし。現地で得た食材やワイン、料理に関する知識と体験を交え、心を豊かにする美味しい情報をシェアしたいと思います。

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