いつもの味がいつでも美味しい
子供の頃、お誕生日会もお雛祭りも、特別な日にはいつでも、母が鶏の唐揚げを作ってくれましたっけ。
今にして思えば、家族で「唐揚げ」と呼んでいた母のそれは、「竜田揚げ」だったのだと思いますが。
思い出を噛み締めるかのように、じゅわ〜っと広がる甘い肉汁。幼な心に感動したおかずの美味しさは、今も変わらず胸に沁みるもの。
親元を離れてから、いつしか定番になっていったおかずもあります。
ザーサイを炒め、キムチ、刻み葱と共に胡麻油で和えて、木綿豆腐にどっさりとのせた冷奴。
昨冬に作った自家製キムチの最後の花道は、これで決まりとなりました。
冬の間中、毎日のように食べ続けた小松菜のお浸しもそう。
いつもの味に飽きる気配すらないうちに、季節が変わろうとしています。
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