いつもの味がいつでも美味しい

子供の頃、お誕生日会もお雛祭りも、特別な日にはいつでも、母が鶏の唐揚げを作ってくれましたっけ。

今にして思えば、家族で「唐揚げ」と呼んでいた母のそれは、「竜田揚げ」だったのだと思いますが。

思い出を噛み締めるかのように、じゅわ〜っと広がる甘い肉汁。幼な心に感動したおかずの美味しさは、今も変わらず胸に沁みるもの。

親元を離れてから、いつしか定番になっていったおかずもあります。

ザーサイを炒め、キムチ、刻み葱と共に胡麻油で和えて、木綿豆腐にどっさりとのせた冷奴。

昨冬に作った自家製キムチの最後の花道は、これで決まりとなりました。

冬の間中、毎日のように食べ続けた小松菜のお浸しもそう。

いつもの味に飽きる気配すらないうちに、季節が変わろうとしています。

料理サロン Ku-La Kamakura

長谷観音さんにほど近い、不定期開催の料理教室 ロンドンに5年、ルクセンブルクに3年と、かれこれ8年間のヨーロッパ暮らし。現地で得た食材やワイン、料理に関する知識と体験を交え、心を豊かにする美味しい情報をシェアしたいと思います。

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