フランスで納豆ご飯

滅多に行かない、行かれない場所を旅する時には、とにかく「その土地のもの」を いただくのが幸せ。
そうする「べき」とまで、思う方のわたくし…

ですが、フランス文化が色濃いルクセンブルクに住んでいる今、フランス旅行中に「これは食べておかなくちゃ!」というものは、少ないのが正直なところです。日常に溢れているものがほとんどで。

先日お話した、シャンティイのクレム シャンティイや、ノルマンディ・ブルターニュのガレットにシードル、シーフードは、食べる「べき」リスト。
大いに堪能しましたが。

フレンチばかりに飽きて来た頃、ちょうど見つけた日本食レストラン。
どうやら、日本人によるお店のよう…期待してドアを開けました。

先客が、何やらくるくるホイップしているのが目に入ります。彼等の手付きからして、納豆をかき混ぜているに違いない!
しかも、とても慣れた手付きで。

席についてメニューを見ると、やはりありました、Natto が。

「とりあえず、生ビールと納豆を持ってきて〜、シルブプレ!」

と、アントレをお願いしておいて、じっくりメニューの検討に入ります。日本的に、五月雨式の注文も通用しました。

*他のフランス人客達は、彼らの習慣(マナー)通り、飲み物・アントレ・プラット・デザートまで、はじめに全てをオーダーします。

刻み青ネギののった納豆に白いご飯。目の前に見るだけで、目尻が垂れてエネルギーが満ちてくる感じ…わかっていただけるかしらん?
鶉の生卵とタレもかかっています。

普段は私、納豆はかき混ぜない派なのですが、彼等を見習ってくるくる混ぜてみることに。手首のスナップを効かせてね!

う〜ん幸せ💗
DNA レベルで体が喜ぶタイプの美味しさです。

追って、豚頬肉のカレー味噌煮込みも頼み、ひとりニコニコしながら嬉しくいただきました。

途中、厨房から顔を出した男性が「こんにちは、いらっしゃいませ」!

なんと、久々に聞いたセリフでしょう、「いらっしゃいませ」って。
そもそも日本語を聞くこと自体、1週間ぶりですし。

ルクセンブルクから来て旅行中(の日本人)だと話すと、
「日本人特別サービスで、ご飯のおかわりどうぞ」と、ご親切なオーナーシェフ。

レンコンの素揚げや、カレー味噌風味のソースが幸福感を増してくれる豚肉料理も、美味しく平らげました。
ご飯のおかわりはしなかったけれど。

やはり、<ごはん>は元気が出ます。
ごはん万歳!日本人で良かった!

一部の人であれ、フランスの食生活に納豆が入り込んでいる様子にも、驚き嬉しく感じました。

あら、興奮して長くなりましたね。
うふふ…失礼致しました。

料理サロン Ku-La Kamakura

長谷観音さんにほど近い、不定期開催の料理教室 ロンドンに5年、ルクセンブルクに3年と、かれこれ8年間のヨーロッパ暮らし。現地で得た食材やワイン、料理に関する知識と体験を交え、心を豊かにする美味しい情報をシェアしたいと思います。

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